心の友って言える人が居ますか?
今回の記事は、シニアサラリーマンの方は男ともに読んでおいた方が良いです。
総務省の調査では、2026年(令和8年)1月1日現在の日本の総人口は(概算値)は 1億2,295万人、就業者数(働いている人)は7004万人、このうちサラリーマンの人口は5800万人だそうです。
統計結果からすると、総人口の半数以下の人がサラリーマンとして働いています。
私もサラリーマンでした。
サラリーマン時代は、友人といっても会社中心の人間関係であることが多いですよね。
会社って、日々の時間の多くを過ごす場所でもあるので、会社中心になりやすいのは当然です。
しかし、いざ定年で会社を離れてみると、いかに仕事上の付き合いだけの人間関係が
これほどまでに多かったのかと実感することになります。
なぜなら、一気に人と話す機会が減ることを実感することになりますから。
自分では分かっていたつもりでも、一気に友人の数が減ることに驚きます。
あれだけブルブルと動いていたスマホがピクリとも動きません。
メールも一緒です。
日々、数十件から時には100件を超えるメールのやり取りしていたのが
会社を離れると広告メールばかりになります。
あれだけメールチェックが苦痛と感じていても、それが全くなくなると
とても寂しく感じたりもします。
会社から離れてみて、はじめてわかる人間関係の大切さについてお話します。
普段付き合っている人間関係

サラリーマン時代には上司、同僚、部下、取引先、協力会社、など会社に関わる人たちとの様々な人間関係があります。
日々、進捗調整や叱咤激励、悩み相談、何らかのアドバイス、決断、報告と多くの時間を人とのコミュニケーションに使う訳です。
休憩時間も誰かと話すので、ゆっくり休憩できることはほとんどありませんでした。
時には思いもよらぬトラブルが発生して、深夜まで処置に追われることもありました。
そんな日々が続くと、土日はぐったりとして何もせずゴロゴロして過ごしたり、ボーッと
ネットフリックスで映画観てたりして、家から出るのは買い物くらい。
どうかすると、土日に家から出ないこともある。
これでは会社以外の人間関係って相当少なくなる。
だって極端に言えば家族は除いて、会社関係以外の人に出会うことがほとんどないのだから。
どこかに出かけようと思っても、「さて、どこに行けばいいかな?」と考えたりします。
心の友に気がつくとき

「無くしてみると、その重要性や大きさに気づく」とは、良く言われることですが
会社中心であればあるほど、会社を卒業すると、それ以外ほぼ何も無かったことに気がつきます。
何十年もかけて積み上げた会社の人間関係って、あっさりとなくなるものなのです。
そんな中、ほんの数人関係が継続する人が現れることもある。
私の場合、自分より先に会社を卒業した上司や同僚、まだ在籍中の部下、取引先や協力会社の人。
どの人も、会社在籍中にとてもとてもお世話になった人ばかり。
お世話になったと言うと聞こえは良いですが、正直に言えば助けて貰った人。
助けた人ではなくて、助けて貰った人です。
要するに、自分では迷惑かけたな~と思う人たちばかりが、気にかけて連絡してくれました。
そして皆さん「久々食事でもどう?」と言ってくれる。
感謝すべきことと分かっていても今の時代、何年も合わなかった人からの連絡だと
「なにかの詐欺商材とか投資の話とかじゃないよなー」と少し身構えてしまう部分が
あったりもする。
距離や時間は無関係、会うと全てが今まで通り
実際に会ってみると「詐欺商材や投資の話」は一切なし。(笑)
会った瞬間から時間が、一緒に過ごした時代にワープします。
帰り際に「また食事したいので元気でいてくれ」と言われ、とても嬉しい気持ちなれました。
心の友とは、距離や経過した時間とか一切関係ないんだな~としみじみ感じます。
この感覚は、実際に体験してもらうしか伝えることが出来ないと思いますが
あえて言えば、昔話ばかりに花が咲くわけでも無く、今の状況や関心ごとにも話は及びますが
不思議なことに、過去の現役バリバリ時代の感覚の中で、お互いの今や過去、未来の話が
出来るので驚きます。
一緒に居ると心が温まる

心の友と思える人と短い時間でも一緒に過ごしてみると気づくことには
❝心が温まる感覚❞があります。
過去や現在、そして将来の話を取りとめもなく話すだけなのですが
話が尽きることがないのが不思議です。
お昼のランチから始まって、気づけは外は真っ暗ということもあります。
話している最中は夢中になって話しているのでわかりませんが
帰り道では、心が温かくなっていることに気がつきます。
友情は一緒にいなくても続いて行く
会社という組織のなかで、何十年も同じ時を過ごし仲が良いと思っていても
会社を離れると一気に疎遠になる人は沢山います。
そのような人がほとんどと言っても良いでしょう。
しかし、数年しか一緒に働いてなかったとしても、その後も友人関係が続く人も居ます。
私の場合、その友人と一緒に働いた時間は3年未満ですが、かれこれ40年以上も大切な友人です。
彼は遠方に住んでいることもあって、どんなに短くてもオリンピック間隔(4年に一度)程度の帰省だったものが、コロナによって更に間隔が空き、10年以上ぶりに会いましたが
「元気~~♬」から一気にタイムスリップします。
友情や心の友って、距離や一緒に居る居ないにかかわらず、ずっと続いて行くものなんです。
人は友人を求めている

話を現実に戻します。
会社を離れると、出社することはありません。
同じ時間に起きる必要もありません。
ゴロゴロするのも、好きな場所に行くのも自由です。
しかし、誰かと話したいと思っても相手は居ませんし、誰かから相談を受けることもありません。
旧友や親しい人に毎日TELするなんて、気が引けてとてもとてもできません。
テレビやインターネットで声を聴くことは出来ますが、会話は出来ません。
そう、人と関わらなくなると一気に孤独を感じるようになるんです。
人と関わらないと起こりはじめること
周りに人が居たとしても、疎外感があったりすると孤独を感じることもありますが
周りに人はいるので、勇気をもって話をしてみると、誰かは応えてくれるときも多々あります。
会社を離れてから感じる孤独は、周囲とのつながりが無くなった喪失感です。
周囲とは家族ではなく、他の人とのつながりが無くなったことによる喪失感。
周りを見渡しても誰も居ない。
人が居る場所に行ったとしても、急に知らない人に話しかけるのは出来ないですよね。
話す機会が減るというより、人と話したくても話せない状況になっています。
ある意味、他者や社会と切り離されてしまった感覚が生まれます。
そうなると寂しさや悲しさが勝手に湧いてきてしまうんです。
コイツはとても厄介で、心を削ってネガティブ方向に強力に引っ張ります。
心の友が居ると孤独感から離れられる
しかし、不思議なことに❝心の友❞がいると状況が大きく違います。
他者や社会から切り離されたと心が感じると、寂しさや悲しさが自分の意思とは無関係に色んな場面であらわれますが、心の友がいると孤独は変化するんです。
孤独のときに感じる寂しさや他人に自分を認識してもらいたいというネガティブな感覚ではなく
今が自分の意思で選んだ状況であるとポジティブに捉えられるようになります。
このとき孤独よりも孤高の割合が大きくなります。
孤独:寂しさや他人に自分を認識してもらえない苦しみを伴う状態(ネガティブ)
孤高:他者ではなく、自分意思で自分の道を進む状態(ポジティブ)
心の友と話すと、また話したいなと思わせてくれる。
その時は、今よりも何等か成長していたいなとか勝手に思わせてくれる。
「上に伸びようと言う気持ちにさせてくれる」これが良いのだろうと思います。
シニアには話し相手がとても大切な理由
私自身が経験したことで感じたことは
①日々の「会話」が一気に減る
会社に行っていたころは、
- 仕事の相談
- 雑談
- 何気ない愚痴
などが自然にありました。しかし、定年後はゼロ近くになる人が多い。
人は誰かと❝話すこと❞で自分の気持ちを整ている部分があります。それが一気に減ると気持ちがバランスを崩し不安定になりやすくなります。
②社会とのつながりを実感をしにくくなる。
会社が社会との接点であったことは間違いありません。
話し相手がいなくなると、自分はもう社会に必要とされていないのでは?と
感じやすくなります。
誰かと話すことで「自分の存在価値=自分はここにいる」という実感ができる。
③過去のミスや嫌なこと、ネガティブな考えが頭の中でグルグル回る
話し相手がいないと
- 不安
- 後悔
- 体調の心配
などが、勝手に浮かんでグルグルと頭の中で回るようになったりします。
誰か世間話をするだけでも、グルグル回るネガティブワードがスーッと消えたりします。
自分ひとりで抱え込んでいる、不安や悩みを声に出して話すだけで
「たいしたことじゃなかったな」
と気持ちが晴れたり、整理できることは本当に多いものです。
④役割がなくなりやすい
会社で仕事をしているときは、
「頼られる」ことや「任される」場面や役割があったと思います。
話し相手がいると、
- 過去の経験を話す
- 考えや意見を求められる
ことで、まだ役に立てている感覚を保つことが出来ます。
⑤孤独は身体と心に影響する
これは自分自身の経験からも感覚ではなく事実です。
孤独と感じることで不要なネガティブ感覚やワードが押し寄せます。
孤独は
- 認知症の低下
- うつ
- 生活習慣の乱れ
につながりやすく、いつの間にか閉鎖的な自分を作ってしまうことも。
話し相手がいるだけで、❝笑う❞ ❝考える❞ ❝感情が動く❞ことから心身の刺激になります。
シンプルに言ってしまうと、会社を卒業した後の話し相手は「暇つぶしではなく」
心と人生の健康維持装置なんです。
まとめ|定年後の人生を支えるのは「心の友」という存在

定年などで会社を卒業すると、時間は自由になります。
しかし同時に、これまで当たり前であった「会話」や「人とのつながり」が
想像以上のスピードで消えていきます。
会社中心だった人間関係は、会社を離れた瞬間に終わることがほとんどです。
それは冷たい現実なのですが、誰が悪いわけでもありません。
そんな中で、距離や時間を超えて続く関係
会えば心が温まり、前向きな気持ちにさせてくれる人。
それが ❝心の友❞ です。
心の友がいると、孤独は「耐えるもの」から「自分で選んだ時間」へと変わります。
寂しさではなく、孤高としての人生を楽しめるようになります。
定年後の話し相手は、決して「暇つぶし」ではありません、
心と人生の健康を守る、とても大切な土台です。
もし今、少しでも寂しさを感じているのら、昔の友人に連絡してみてください。
勇気を出したその一歩が、これからの人生を静かに、でも確実に支えてくれるかもしれません。
